人類学の書籍紹介

人類学の文献を(読んだものは)コメント付きで紹介します

小松和彦ほか(編) 『文化人類学文献事典』

小松和彦・田中雅一・谷泰・原毅彦・渡辺公三(編)
 2004 『文化人類学文献事典』弘文堂



目次
第1部 人類学を知るための基本文献
第2部 異文化を知るための基本文献
第3部 争点
文化人類学文献表(年表)

【索引】                                    
和文書名・論文名索引
外国語書名・論文名索引
和文主題・事項索引
外国語主題・事項索引
和文人名索引
外国語人名索引
和文民族・語族・エスニックグループ名索引
外国語民族・語族・エスニックグループ名索引

内容(Amazonより)

知の世界にインパクトを与えてきた文化人類学の、学問的蓄積を結集した画期的なエンサイクロペディア。他者や異文化への想像力を鍛える必読書1800点を、世界各地のフィールドを背景に、446人の執筆陣が論じきった意欲的な試み。


一言コメント
 本気で文化人類学を志すならまず購入すべき一冊。第一部は理論的著作、第二部は民族誌を中心に、人類学の基礎文献2000冊弱が半ページから数ページにわたって要約されており、論文執筆時の参考から講義のネタ探し、ちょっとした暇つぶしにときわめて有用です。第三部は人類学でなされてきた様々な論争が手短にまとめられていて(Key Debates in Anthropologyの簡約版みたいな感じ)、こちらも非常に便利。紙の本の宿命で、どうしても内容が古くなっていってしまうのは難点ですが、それでも向こう数十年は役に立つはず。たった2万円でこれが手に入るのは奇跡なので、学生のうちに食事を抜いてでも買うべき。