青柳まちこ 1977 『「遊び」の文化人類学』
青柳まちこ
1977 『「遊び」の文化人類学』 講談社(講談社現代新書)
目次
まえがき
第一章 遊びとは何か
第二章 労働と余暇
第三章 遊びの伝播と受容
第四章 遊びの型と文化の型
おわりに
内容
インドネシアのスラウエシ島では稲の収穫期になると娘たちが、翌年もいっそうの実りがあるようにと田の神に感謝の歌をささげながらブランコに乗る。それ以外の季節にブランコに乗ることはない。ブランコ乗りも、社会が変わればもつ意味も変わる。また、社会にはそれぞれ遊びに好みがあり、型がある。競争的な社会では、スポーツはしばしば本物の戦争になるという。本書は、遊びが人間行動の中でどのような位置をしめ、どのような文化を形づくっているのか、人間にとって遊びとはいったい何か、を探った意欲作である。