人類学の書籍紹介

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砂野唯 2019 『酒を食べる ――エチオピアのデラシャを事例として』

砂野唯

2019 『酒を食べる ――エチオピアのデラシャを事例として』 昭和堂

 

目次

序 章 食べ物である酒との出会い

第1章 食べる酒パルショータのつくり方

第2章 酒を主食にする食文化

第3章 パルショータの栄養価

第4章 デラシェ地域の農業

第5章 モロコシを保存する地下貯蔵穴ポロタ

終 章

あとがき

 

内容

エチオピアのデラシャーは、酒を主食として生活している。集団の維持に正しい判断がなされるのか、混乱や間違いは起きないのか。酒を主食とする理由はなにか。判断力の低下や感情の高揚、さらには酩酊さえ伴う「飲酒」が日常生活の中心をなす集団の生活に迫り、彼らの食と文化のありようを描きだす。

 

一言コメント

  お酒を主食にする人々についての衝撃の民族誌。いわゆるグローバル化が進んだことでわれわれの常識を根底から覆すような生活はなかなか見当たらなくなったように思いますが、さにあらず。世界は広いということの純粋な驚きを与えてくれる本です。素人っぽい感想ですが。