人類学の書籍紹介

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飛内悠子 2019 『未来に帰る ――内戦後の「スーダン」を生きるクク人の移住と故郷』

飛内悠子

2019 『未来に帰る ――内戦後の「スーダン」を生きるクク人の移住と故郷』 風響社

未来に帰る―内戦後の「スーダン」を生きるクク人の移住と故郷

未来に帰る―内戦後の「スーダン」を生きるクク人の移住と故郷

 

 

目次

はじめに――帰還前夜

序章 移動・帰郷・場所をめぐる考察

第一章 カジョケジが故郷になるまで

第二章 ハルツームのクク人――移住の過程とその生活

第三章 故郷とのつながりの形成と変化――帰還をめぐって

第四章 ジュバのクク人――差異と都市を生きる人びと

第五章 カジョケジのクク人――故郷とは何か

第六章 ハルツームを生きる人びと

終章 未来に帰る――移住が帰郷になるとき

あとがき

 

内容

移動と定住の間には何があるのだろうか? そして移動は人間に何をもたらすのか? 

数百万人の難民を生んだ内戦の終結は、人生・場所・生活それぞれの組み合わせにより、20年後の故郷への帰還、住み慣れた異郷での定住などさまざまな位相を生んだ。苦難の「ホモ・モビリタス(移動するヒト)」への人類学アプローチ。