人類学の書籍紹介

人類学の文献を(読んだものは)コメント付きで紹介します

桑山敬己・綾部真雄(編) 『詳論 文化人類学』

桑山敬己・綾部真雄(編)
 2018 『詳論 文化人類学:基本と最新のトピックを深く学ぶ』ミネルヴァ書房





目次

まえがき
第Ⅰ部 基本領域
 第1章 文化相対主義の源流と現代(桑山敬己)
 第2章 言語人類学(名和克郎
 第3章 狩猟採集社会──その歴史,多様性,現状(岸上伸啓)
 第4章 文化と経済(山本真鳥)
 第5章 家族と親族(河合利光
 第6章 ジェンダーセクシュアリティ(宇田川妙子)
 第7章 同時代のエスニシティ(綾部真雄)
 第8章 法と人間(石田慎一郎)
 第9章 政治・紛争・暴力(栗本英世)
 第10章 宗教と世界観(片岡 樹)
 第11章 儀礼と時間(松岡悦子)
 第12章 医療と文化(白川千尋
 第13章 グローバリゼーションと移動(湖中真哉)
 第14章 開発と文化(関根久雄)
 第15章 観光と文化(川森博司)
 第16章 民族誌と表象・展示(高倉浩樹)
 第17章 フィールドワーク論(佐川 徹)

第Ⅱ部 新たな展開
 第18章 構造主義の現代的意義(出口 顯)
 第19章 「もの」研究の新たな視座(床呂郁哉)
 第20章 災害とリスクの人類学(木村周平)
 第21章 人とヒト──文化人類学と自然科学の再接合(田所聖志)
 第22章 映像と人類学(田沼幸子)
 第23章 認識論と存在論(綾部真雄)
 第24章 日本研究の現在──医療人類学の視点から(北中淳子)


内容紹介

文化人類学をより深く、詳しく学びたい読者のために

24のトピックから知る最前線の研究


本書の目的は,文化人類学の基礎を学んだ学生を対象に,同分野をより深く掘り下げて解説すると同時に,新たな研究動向についても紹介することにある。全体を2部に分けて,第Ⅰ部「基本領域」では,姉妹書の綾部恒雄・桑山敬己編『よくわかる文化人類学 第2版』(ミネルヴァ書房,2010年)の内容を詳述かつアップデートし,第Ⅱ部「新たな展開」では最新の理論やテーマを取り上げる。真剣に学びたい学生のために,学界を代表する研究者が力を結集して書いた入魂の一冊!



一言コメント
 人類学会の中堅~大御所が執筆したスタンダードな人類学の入門書。人類学の基本的なトピックから最先端の議論まで網羅されており、院試対策や講義のアンチョコとしても有用です。まったくの初学者だとちょっと難しいかもしれないので、予め『文化人類学15の理論』など古めで薄い本を読んでおいた方がいいかもしれません。